【腐女子が読む】昭和元禄落語心中 感想 ~とんでもねぇ漫画(いい意味で)読み始めちまった~

BL

昭和元禄落語心中。ご存知でしょうか。

アニメ化やドラマ化もした落語と心中をテーマにした雲田はるこ先生の言わずと知れた大人気作品。

え~、、こちらの記事は、全巻読後に、「え…この気持ち…..誰かと共有したい….しないと眠れないよ!!!」って感じで中の人が主に深夜に書いております。ネタバレ・個人的主観ありまくりなのでこの後相存じ何卒宜しくお願い致します。

この作品に出合ったのは、雲田はるこ先生のBがLしている漫画を偶然読み、雲田先生に心酔して買い漁り、残り一つの作品、BLではないけど試しに1巻かってみたら気づいたら全巻購入していた、というとてもありがちな理由だ。

雲田先生の描くおじさんがもう、大好き。。(こちらについては他の作品もいづれまとめる)30ぺージくらいの短編ですらキャラ全員好きになってしまう。もっと見たい、中毒。(これはBLの話。)だけど、昭和元禄落語心中は一般紙、畑が違う。大丈夫かな….一瞬心配になったけど、1巻を読んだ限り、雲田先生の描くキャラの魅力はやはりすごい。一般紙だとて変わらない、すごく好きになれそう。それがもう、いま、なう、全部読み終わった後なんだけどね、今。心の中がやっばいことになってもうブログを書いております………….。ぐふう

 

【八代目八雲さんの魅力】
まずね、八雲さん。(幼名は最後まで出てきませんでしたね、)菊比古さん。んんんんもおおおおおおおマイグッド性癖すぎる!!!!!(取り乱しw)幼少から青年期からおじさんまで大好き….大好き…..!受でしょ!!!!ぜったいいに!!!とくにおじさんの時!!!(BL脳ごめんなさい)

まあでも私的古くは「るろうに剣心」しかり、新しくは「進撃の巨人」しかり、一般紙でそういったことを一人想像するのは自由。それも含めて萌えはあるわけよ、ちょっとの男女関係、取り乱しません。大丈夫。って読み進めていきました。いやでも、よたろう、すごくいい。攻よねw(でたBL脳w)

とにかくね、「アタシに喧嘩売ろうッてぇのかい?」とか、最初の方はこんな感じで読み進めて、雲田せんせの独特な魅力的なキャラに引き込まれて、女キャラみよ吉さえにも共感していった。

 

【みよ吉の存在】

みよ吉の存在はでかい。この役がないと物語は転がっていかない。落語。噺家は基本的に男世界。女は噺家になれない、女が男を演じても男が共感できないからというようなことが物語の中の言葉でも出ている。読み進めている中でも、師匠(男)に弟子(男)が惚れる、みたいな、まぁ本当に極道社会に似ている。男同士の情と実力で成り立っている世界。その男が形成している落語世界に女は入れてもらえないのに、この物語は肝心なところで女の存在によりどんどんと登場人物の運命が変わっていく。そこが、(BL脳の腐女子的には正直苦しいけど)単純に物語を楽しんでいる純粋な(?)読者としてはとても良い!!!!!小夏の子供、信之助の本当の父親とは?という話題についてもそうだ。

 

【信之助の本当の父親とは?】

いやーーーーこの話題については、まんまとって感じです。最初の親分がお父さんなんじゃないか疑惑、なんとなくの違和感を残しつつ(ここが本当にうまいね、しんのすけという重要キャラのお父さんがわりとモブキャラの親方…?)という気持ちと、あり得るシチュエーション。がありつつ、ちょっと私も親方の種なら強い子種もらえそうじゃんって小夏を尊敬しつつ信じちゃったもんねw(単純w)

で、なんかすったもんだありつつ結局ね、腹くくったんだよね与太郎も。そのあたりも、うん、まぁもうすでに子がいる女に結婚申し込んでいる以上覚悟しなくちゃいけない点だと思う、でも並の覚悟では無理でしょという感じなんだけれど….!そこで与太郎よう受け入れたなぁ!円満!!!って思ってたんですわ。

でもその後の最初の疑惑は「親方と八代目八雲さんの会話」庭を眺めての仮があるみたいな会話の伏線、、そして八雲さんの死の前の「もうふんぎりつけってぇだろ」からの二人の会話……そこでもう、ああ。。みたいな。ラスト、信之介がどんどん八代目に似ていくのと、先生と小夏の会話でじんわり、うう、やっぱり信之介は八雲さんの子どもなんだなぁ….みたいな、わかっちゃったよね!!!!(うう、BL脳に侵されるからこんなに苦しいのかなあ……?八雲さん….)

野暮ですけど、でもあたしの想像では、子が出来るまでの間、小夏が半分襲っていたと思う、「あんたにはその責任がある」って「あんたと助六の血を残したい」「血には逆らえない」って、そのみよ吉に似た姿に八代目も拒否できないんじゃないって….妄想だけどね、八雲さんは本当にもう後世には残さず落語と心中しようと思ってたと信じたいのよ…でもみよ吉のことは愛してたからさ..抗えず、みたいな。ここでも女(みよ吉)が重要な役割してくる….ほんとこの物語すごい…

【与太郎(強次)のすごさ】
与太郎(強次/九代目八雲)に関しては本当に「救済」。それしかない。出てきているキャラ全員の救済役ですね。補助役で先生(旦さん)もかな??(あと松田さんもかなぁ)
与太郎は最初から最後まで語り切れないくらい本当にいい。もう全部がんばっていたけど、一番すきなのは最後のセリフですね。「生きてりゃあ どうしても言えねえことなんざ いくらでも出てくらぁ しょうがねぇなぁ 人間ってのは」
これね、大好き。というかこれがなかったらこの作品受け入れるまでもっと時間がかかったかもしれない。
大体の漫画や小説、映画や物語は、わだかまりなくハッピーエンドで終わるんですよ、もしくはバッドエンドか。それがね、この「昭和元禄落語心中」という物語は、人間の汚い部分やどうしても過ちを犯してしまう部分すべてまるっと含めた状態そのまんまでハッピーエンドになった。というお話なんですよ。ものすごくリアルで現実的。きれいきれいだけでない、現実逃避の逃げ道ではない、色々なことがあるけれどけどそれも受け入れて最大限より良くハッピーエンドの最後にもっていこうぜという。しかも落語という知らない一般人には遠い世界の話なのに、読み手の全然違ういまの現実にも寄り添うような話。本当にね、出あえてよかったなぁ

【落語のはなし】
肝心な落語の話以外をすごく熱をもって話してしまったけれど、もちろん落語の内容も切っては切れない。さほど元々落語に興味がなかった私でも「死神」はもちろん、「野ざらし」「居残り」は流し読みでも頭に入った。ふふと笑ってまった。実際の噺を聞いてみたい、とこれからわくわくしてる。なんなら浅草に行ったらふらっと寄席見に行きたいと思っている。
秀逸なのが表題にも入っている「死神」の噺が最初はそこまで読み手に伝えておらず後半に近づくにつれ徐々にその内容を顔出していくところかと。物語と元ネタの落語の内容がつながる瞬間。そしてそれを覆したのか最後の八雲さんの寿限無はやっぱり信之介(希望)に向けてなんだろうなぁ とか。9代目が死神も全部背負っていくんだろうなぁとか。

 

【まとめ】

いやーーーーーとにかくすごかったです「昭和元禄落語心中」。雲田先生すごいわーーーーー、、、。ってか、アニメもドラマも本編の内容でやってんのかな??結構えぐいと思うんだけど。。個人的に、娯楽が逃げ道にならないような現実みがある話は好きなので、すごく好きです。しかもこの作品はその上でハッピーエンドにまとめられてる。ぎりぎりのラインで。

ちょっと文章中々難しいですね。
雲田先生好きな腐女子の方、良かったら暇な時語りましょうw

もし未読の方がいたら超おすすめです、落語に興味がなくてストーリーだけですごく楽しめます!良かったらチェックしてみて下さい。

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